回復期リハビリテーション病棟

「患者さんが本来の生活の場へ戻り、在宅で長く快適に過ごしていただく」ことを目的とし、専門のリハビリテーションを提供します。

回復期リハビリテーション病棟とは

回復期リハビリテーション病棟とは、急性期の治療を終え、ご自宅や社会に戻ってからの生活を少しでも元の状態に近づけるためのリハビリを専門に行う病棟です。
当院では、365日リハビリテーションを提供できる体制を整えています。

また、入院時から患者さん、ご家族、専門スタッフ(医師・看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・社会福祉士・薬剤師・栄養士・歯科衛生士・介護士など)がチームとして連携し、退院後の生活も見据えたサポートを行います。

病棟の特徴

  • 24時間、365日の生活リハビリテーションを提供いたします。
  • 個別リハビリテーションは、1日あたり最大で3時間提供いたします。(全国平均より、約40分長い)
  • 食べるリハビリ(摂食機能療法)を大切にしています。
  • 重症者の対応実績が豊富です。(重症者受け入れ率 40%以上)
  • リハビリテーションの効果について高い実績があります。(回復期リハビリテーション病棟入院料1の施設基準を満たしています。)
  • 退院後に、当院の通所リハビリ、訪問リハビリをご利用いただくこともできます。
24時間、365日のリハビリテーション

24時間、365日のリハビリテーションを提供できる環境を整えています。

個別リハビリテーション

リハビリ室などで、個別に集中して行うリハビリです。
機能訓練、動作訓練など、身体機能、生活能力を高める方法です。
1日あたり最大3時間行っています。

リハビリテーション科
生活リハビリテーション

着替えやトイレ、入浴など日常生活動作をリハビリととらえ、日常生活を自力でできるように効果的に支援する方法です。
患者さんが「社会復帰・家庭復帰」という目標に到達できるよう、24時間支援いたします。

生活リハ24h
食べるリハビリ(摂食機能療法)

当院では、患者さんの口腔ケアや口のリハビリテーションに力を入れています。 身体的、精神的な能力向上を目指すとともに、退院後も美味しいものを食べる喜びを感じていただけるよう、専門スタッフが全力で支援いたします。

口腔ケア・摂食機能療法
ご自宅への訪問

病棟・リハビリスタッフがご自宅に訪問いたします。

入院直後と退院前の自宅訪問

自宅環境の情報収集を行い、退院先のイメージを明確にしてリハビリを行います。

退院後の自宅訪問(退院後1か月を目安)

退院後も安心して過ごせているか、入院中・退院時にご説明したことが、ご自宅や施設でうまく行えているか、新たな問題がないかなどを確認します。
また、必要に応じて助言やご提案などサポートいたします。

1日の流れ

患者さん一人ひとりに合わせたリハビリを計画し、目標をもった毎日を過ごしていただきます。

24時間生活リハビリ
個別リハビリ実施時間
  • 6:00
    起床・着替え
  • 8:00
    朝食(自室または食堂)モーニングケア(作業療法士・病棟スタッフ)
  • 12:00
    昼食(自室または食堂)着替え
  • 18:00
    夕食(自室または食堂)イブニングケア(作業療法士・病棟スタッフ)
  • 21:00
    消灯
検温や処置

個別リハビリ以外の時間に実施

入浴 (医師の許可が必要)

一般入浴、介助機械入浴(週2回 水・金)

病棟レクリエーション

第2火曜日

個別リハビリ実施時間

24時間生活リハビリ
検温や処置

個別リハビリ以外の時間に実施

入浴 (医師の許可が必要)

一般入浴、介助機械入浴(週2回 水・金)

病棟レクリエーション

第2火曜日

入院から退院までの流れ

入院
入棟・退院支援カンファレンス(入院1週間以内)

各職種(※)が、専門的な視点から話し合い、入院から退院に向けての支援計画を立案します。

※医師、薬剤師、看護師、介護士、リハビリスタッフ、管理栄養士、歯科衛生士、社会福祉士
初回カンファレンス(入院2週間以内)

患者さん、ご家族、各職種で、治療方針やリハビリ計画などについて話し合います。

個別リハビリテーションの実施
リハビリカンファレンス(月1回)

患者さん、ご家族、各職種で、治療方針やリハビリ計画を評価・修正します。

退院準備(試験外泊・外出・家屋調査)

退院前に、試験外泊・外出をしていただきます。また、病棟・リハビリスタッフが自宅訪問し、住宅改修の必要性などを検討します。

退院前カンファレンス

専門スタッフ、ケアマネージャーなど地域のサービス支援事業者と連携し、安心して退院できるようにします。

退院
退院後フォローアップ(退院1か月目安)

病棟・リハビリスタッフが自宅訪問し、退院後の患者さんの状況をお伺いします。

入院の対象となられる方

  • 脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント手術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後又は手術後、義肢装着訓練を要する状態(150日)
    高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頚髄損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷(180日)
  • 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折又は二肢以上の多発骨折の発症後又は手術後の状態(90日)
  • 外科手術又は肺炎等の治療時の安静により廃用症候群を有しており、手術後又は発症後の状態(90日)
  • 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋又は靱帯損傷後の状態(60日)
  • 股関節又は膝関節の置換術後の状態(90日)

※(  )内は最長入院期間

病棟の実績

回復期リハビリテーション病棟実績(2022年度)
項目 当院 参考指標
リハビリテーション実績指数 54.5 40(施設基準)
在宅復帰率 97.7% 79.4%(※3)
重症者改善率 (※1) 55.3% 30%(施設基準)
経口摂取回復率 (※2)
(非経口摂取 → 経口摂取)
71.4% -

※1 重症者改善率: 入院時の判定で重症であった方が、一定の基準以上に改善した割合。 ※2 経口摂取回復率:全く口から食べる事ができなかった方が、三食とも口から食べられるようになった割合(死亡退院除く)。 ※3 回復期リハビリテーション病棟協会回復期リハビリテーション病棟の現状と課題に関する調査報告書より、在宅復帰率平均値。

脳血管疾患患者の歩行・トイレ動作の改善

当院で行ったリハビリで、歩行・トイレ動作が大幅に改善しています。

2023.11.01変更

摂食・嚥下リハビリテーションと機能的自立評価(FIM(※1)

経口摂取群でFIMが大きく改善しています。(口から食べる事で、身体機能の改善や日常生活の向上が期待できます。)

2023.11.01変更

※1 FIM(機能的自立度評価): 運動項目(食事・入浴・歩行等)と認知項目(コミュニケーション・記憶・社会交流等)の日常生活動作(ADL)を数値化した指標。